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製造業において、「図面」は製品のあらゆる情報が載っている重要書類です。図面というと紙の図面を想像する方が多いと思いますが、図面を電子化していく「ペーパーレス化」には大きな意義があります。この記事では、製造業において図面をペーパーレス化していくことに関して、具体的に掘り下げて解説していきます。

製造業における「図面」とは

図面

製造業において図面とは、製品の構造や機能、組立方法、材質、配置などの情報を示した図のことです。技術者はこの図面をもとに、製作物の全体像は把握することや、組み立て方法や設置方法などを理解することができます。要するに、技術者同士の情報伝達の媒体でもあるのです。

「図面」は報告書や成績書、日報などの「その他の書類」とは大きく違います。図面は主に製造業や建築業に用いられる言葉で、図面の持っている情報量はその他の書類と比べて非常に多く、専門性も高くなり、読み解きにある程度の知識を必要とするのです。

図面はただの文書ではなく「日本産業企画(JIS規格)」に基づいて書かれます。そのルールのもとに作成された図面は、知識のある者が見れば皆が理解できるものでなくてはならないのです。

図面の特性を理解したところで、以下ではその図面に関してのペーパーレス化に関して具体的に述べていきます。

製造業における「図面」のペーパーレス化のメリットとは

メリット

どの企業においても、多くの書類を電子化していくこと(ペーパーレス化)には多くのメリットがあります。代表的なメリットとしては以下のようなものがあります。

  • 紙やインク、プリンターなどの費用を抑えることができる
  • 図面の管理が容易になる
  • 図面の持ち運び(データの移動)が不要になる

これらの一般的なメリットに加えて、製造業における「図面」のペーパーレス化には以下での述べるような大きな意義があります。

1.図面の改定・変更が容易

図面とは技術者同士の情報伝達の媒体としての意味を持っていますが、図面が正式な最終書類となるまでには何回もの改定や変更が加わることが多いです。この際、紙の図面では修正箇所の朱書き訂正や新たな作図などが必要となり、非常に手間と人手が要ります。さらに細かな変更に対しての反応も遅くなります。

しかし電子化された図面の場合には、即座にデータ上での変更が可能であり、細かな変更の場合にも苦労が少ないです。さらに、旧データの保存や引用も簡単な為、変更に誤りがあった際などはすぐにやり直すことができるというメリットもあります。

2.複数人が同時に作業可能

図面が紙の場合には、検討や話し合いを複数人で行った場合でも、実際の図面の制作は一人で行わざるをえません。しかし、電子化された図面であればオンラインで複数人が同時に図面作成や修正に取り組みことができます。

このことにより、作業の属人化を防ぐことや、作業スピードの向上につながります。話し合いを行いながらの記入なども可能になり、リアルタイムで同時に作業を進めていくことができます。

3.図面の伝達・受け渡しが容易

図面は情報伝達の媒体でもある為、同じ社内や工場内の人間だけでなく、当然遠方の人間や顧客に対して受け渡しを行う場面が出てきます。その際に、図面が電子化されたものであればメールでの送受信やクラウド上での閲覧が可能になり、郵送などの手間を省くことができます。

4.最新図面のデータが「見える化」

図面は常に改良・変更されてアップデートされていくものです。その中で度々起こる問題が、最新版の認識違いです。ある一人が最新図面だと思っていたものが実は改定前の旧図面であったという事は、製造業においてはよくあることです。この認識違いが重要箇所で発生した場合、大きな問題になることもあります。

しかし図面がクラウド上などで管理されていれば、誰もが最新の図面で情報を共有できるため、認識違いが発生しないのです。要するに、「見える化」によって情報共有がスムーズに行えるという事です。

図面のペーパーレス化から製造業DXの推進へ

Digital Transformation

図面をペーパーレス化していくことの意義に関して説明してきましたが、ここからはその取り組みがどのように製造業DXにつながっていくのかを解説していきます。

ペーパーレス化の意義を正しく理解する 製造業DXへの取り組みの中でも「見える化」の推進は重要項目であると述べましたが、中でも「図面」の見える化は製造業の働き方を大きく変えていくことにつながります。

図面は製造業において非常に重要な設計の資産ですが、現在でも多くの企業が紙媒体での保管・管理を行っています。そのため保管の場所や維持費用にコストがかかってしまい、必要な図面を探す手間もかかってしまいます。また図面は管理が難しく、最新図面ではなく旧図面が共有されていたり、図の番号が重複していたりと問題が起きやすいです。

これらの問題を解決していく為の「ペーパーレス化」でありますが、最大の意義は正しい情報を素早く正確に共有することにあります。コストを抑えることなどは側面的なもので、製造業DXを中心に捉えると重要なポイントが何かをしっかりと把握することができ、それは正確で速い情報共有なのです。

実際にペーパーレス化を導入している企業でも、ただ紙媒体を電子化することだけでコスト面の改善以外が疎かになっているケースも見られます。そのような中途半端なペーパーレス化で終わらないために、DXへの取り組みの中で実現したいことを明確にしておくことが重要なのです。

ペーパーレス化による製造業DXの例
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DXへの取り組みとしてのペーパーレス化を正しく理解し活用できた場合、製造業の現場にてどのような効果が表れるのでしょうか。

例えば企業の中で、複数の製造ライン間での図面の共有が必要な際に、ペーパーレス化が実現できており、「見える化」が達成できているとします。すると、図面の変更が変則的なタイミングで複数回あったとしても、すべての作業員が常に最新の情報を得ることが可能です。このことにより、情報伝達の時差による作業変更漏れなどを防ぐことができます。さらには、製造の上流から下流までの情報伝達のスピード感が変わることで、業務の効率化につながります。すなわち、製造業DXへの取り組みを実践できているという事になるのです。

次にさらに進んだ例として、複数の企業がDXへの取り組みを行い、共有できた場合を考えます。

よくある図面の流れとして以下のような場合があります。 「自社(発注)→下請けのメーカー→自社(確認)→エンドユーザー(認証もしくは改定)」

このような際には図面が3社間でやり取りされ、この受け渡しの中で図面が都度変更されていきます。このサイクルは製品の規模が大きい場合や、精密な場合にはそれに比例して改定の頻度や回数も多くなります。仮にこのやり取りがすべて紙媒体で行われた場合には、非常に膨大な時間と手間を要します。

ここで、各社に製造業DXを用いた「見える化」や「デジタル化」の基礎があれば、3社間のやり取りをリアルタイムで行うことができ、情報の相違や時差を無くすことができるのです。企業間での図面の取り扱いは神経を使う部分ですが、このようにDXを活用して業務の在り方から見直すことができれば、非常に大きなレベルでの効率化を実現できるのです。

まとめ ~ペーパーレス化と製造業DX~

多くの企業が進めているペーパーレス化ですが、目的が紙媒体の電子化に留まってしまうというケースは意外と多いです。製造業DXへの取り組みの一端であるという事を意識し、あくまで情報の最適な伝達および共有を実現するために「ペーパーレス化」を行うという事を意識すれば大きな成果につながるはずです。是非、高いレベルでのペーパーレス化を目指してください。

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