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製造業の中で使われる専門用語の1つとして「リードタイム」というものがあります。 工場の生産能力を示す指標ともなり、製造業に関わる人間は必ず覚える言葉となるでしょう。ここではリードタイムという言葉の意味や使われる場面、その重要性を解説し、DXが導入されるようになってどのようにリードタイムがどのようになっていくかを説明していきます。

製造業におけるリードタイムと課題点

工場
一般的にリードタイムとは「発注から納品までの時間」を指します。発注を受けてから事務手続き含む全ての工程を合算した時間がリードタイムとなります。リードタイムは原則短い方が良いものです。発注から納品までの時間が短くなればコストの削減に繋がり、利益率を上げることなどに繋がります。また、客先の要望に応えやすいので、急な発注に対しての在庫を必要以上に持たなくてよくなります。

これは場所の確保や財務状況の改善といったところに繋がります。大まかなリードタイムは先述のようなものになりますが、実務で使う場合にはリードタイムにも種類があります。ここからはリードタイムにどのような種類があるかを解説します。

①製造リードタイム

製造の現場において、もっとも重視されるのがこの製造リードタイムです。 製造リードタイムとは原材料から製造工程を経て、出荷されるまでの全ての時間を意味します。製造工程内の加工時間だけでなく、工程間を製品が滞留(加工されていない状態)している時間も含むことになります。必然的に工程間で時間がかかってしまっていると、リードタイムはどんどん長くなってしまいます。

製造リードタイムを短縮するためには「加工方法の見直し」や「製品滞留時間の削減」などを図る必要があります。これは現場作業者からの改善案の汲み取りや、設備投資による加工機械の能力向上などによって行われています。

②調達リードタイム

調達リードタイムは生産する製品を製造するために必要な原材料や部品を揃えるために必要な時間をさします。原材料の加工や検査、運搬といった時間が大半を占めます。この原材料に加工が必要なものとなっている場合、原材料を製造する協力メーカーの加工時間や在庫の有無がリードタイムに大きく関わってきます。また、原材料の発注数量にどの程度余裕を持たせて仕入れるか、納期の設定をどうするか、仕入れ先のメーカーをどのように選定するかなど、製品の特性に応じて柔軟に対応しなければいけません。

調達リードタイムを短くするためには原材料仕入れ先のメーカー見直しや、協力メーカー内での加工方法の見直しなどが必要となってきます。これは自社内での話でないため、各原材料メーカーの設備を訪問して確認したり、納期面での交渉が欠かせません。対外力が求められるので、各企業との力関係や取引期間の長さなどを考慮しなければなりません。

③事務処理リードタイム

客先から発注を受けてから、原材料の発注や生産計画を確定させるまでの時間がこのリードタイムとなります。生産計画を管理する部署にて一貫した計画が組まれる作業がこれにあたります。ここに関しては製品が定期的に製造されているものであるか、予算に余裕があるかなどといったことが影響してきます。定期的に製造されているのであれば原材料調達や自社での加工にも前例があるので、そこから計算して生産計画を組むことができます。

しかし、その製品が不定期な発注である場合には予算の必要以上の消費を防がなければいけません。過剰な在庫を作ってしまわないように調達時から慎重に計画を組むことになります。事務面でのリードタイムを減らすためには製造リードタイムと加工リードタイムが安定していなければなりません。この2つのリードタイムが計算できれば、事務にて計画を策定する際にも迅速な決定を行うことができます。これらのことからリードタイム削減の際に、優先的に見直しを図らなければいけないのは ①製造リードタイム②調達リードタイム③事務処理リードタイムの順となります。

常にリードタイムの削減は求められている

発注から納品までの間、材料は調達されて加工は進む。では、どのタイミングで利益は発生するか。売り上げが確定するのは納品のタイミングとなる。 つまり、顧客からの発注があっても納品が遅ければなかなか売り上げに繋がらない。リードタイムが長いと売り上げへの反映が遅れてしまうという問題があるのだ。 他にも製造にかかるリードタイムが長ければそれだけ作業者にかかる人件費は増えていく。機械が動けば電気代も重なる。それだけ固定費が増えていくのだ。

固定費の割合が増えていくと利益率を落としてしまう。利益率が悪い状態は売り上げが下がると、赤字へ転落するリスクが高いということになるのだ。財務体質の改善のためにはリードタイム削減が優先的に求められるのだ。

製造業DXはどのようにリードタイムを削減するか

製造業のDX
リードタイムは短い方が良くて、削減が求められるものになっているということはわかってもらえただろうか。では、DX(デジタルトランスフォーメーション)がリードタイムをどのように削減できるのかを見ていこう。

DXが変える加工時間

デジタル機器が入ることで、最も見えやすい形で変わるのが加工時間だろう。代表的な物にロボットの導入が挙げられる。製造現場に採用されるロボットには様々なタイプのものがあります。自動で製品の位置決めを行い、加工を完了させて次工程へ流すものから、製品を機械にセットする役割だけを持ったロボットなどがあります。ロボットの導入にはそのコストの高さから、投資としての側面が大きい問題があります。積極的な導入が難しい企業もあります。そのため、ロボットなどの設備導入の際には事前の綿密な現状把握が大事になります。

工程ごとの加工時間を測定すると生産能力の低い工程が見えてきます。それを参考にロボットなどの設備を導入した際にどの程度、リードタイムが短くなるか考えなければいけません。この時に注意しなければならないのが、ネックの工程を集中的に改善した結果、前後の工程能力が追い付かない事例があることです。例えば、ロボットによって製品の組み立て工程を全自動化した場合に、前後の検査工程が組み立て工程の加工スピードに間に合わず、工程完了待ちの時間を発生させてしまうといったことがあるのです。DXの導入は加工時間の短縮ばかりでは成り立ちません。次は滞留時間をどのように減らすかについて解説します。

DXが変える滞留時間

製品が加工を待っている滞留時間は最も生産性の無い時間と言えます。滞留品が全くない製造現場が完璧な現場と言えるでしょう。では、どのようにそれを実現するか。まず、IoTを駆使することが重要になります。滞留品が発生している可能性があるなら見える化をしましょう。加工中の製品に割り振られた認識番号を管理するシステムを導入すれば「何が、どこで、どれだけの量、どの状態にあるか」という情報を各現場で共有することができます。各工程がシステムにアクセスすることで、滞留が起きないように作業者の配置の変更や、滞留品に対して素早く加工をスタートさせるといった取り組みができるようになります。

また、加工機械にセンサーユニットを設置して加工完了品の数をシステム上に集計することで、システム上の数値はリアルタイムに更新されます。管理部署も現場に行かずとも現場の状況が把握できるので、製品の変更などの指示が出しやすくなります。DXでは加工時間だけでなく、滞留時間の双方を削減する取り組みを行うことで効果的に全体のリードタイムを削減することができるのです。これまで多くの現場において、人力でのデータ収集や設備レイアウト変更の試行によってリードタイムの削減が図られてきました。元々は正攻法であったこのやり方も現代では非効率なものであり、最適解を導き出すのには不向きなものとなりました。DXの導入でリードタイムを削減し、企業の財務体質改善を目指していきましょう。

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