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現代の製造業では、製造業DXの推進が呼びかけられ、多くの企業で製造業DXの推進活動が活発化されています。製造業DXを推進することで、エンジニアチェーン・サプライチェーン双方の生産性が向上することも目的ではありますが、それ以上に双方の結びつきによって新たな付加価値を創出することが重要になってきます。

製造業DXを推進するために、新しい管理システムを導入したり、新しい設備を導入したりして、エンジニアチェーンとサプライチェーンの結びつきを強固なものにしようとしています。新しいものが入ってくる一方、これまでのシステムや設備は老朽化し、時には製造業DXに支障をきたす可能性もあるのです。ここでは製造業が抱える老朽化問題について説明し、老朽化問題をどのようにして解決していけばよいのか説明していきます。

製造業が抱える老朽化問題とは


製造業が抱える老朽化問題として、大きく分けて「システム」と「生産設備」の2つ挙げられます。ここでは、「システム」と「生産設備」の老朽化にどのような問題が潜んでいるのか説明します。

データ活用が進んでいない?

2017年に政府は、データを介して、機械・技術・人など、さまざまなものがつながることで、新たな付加価値創出と社会課題の解決を目指すように促しています。これは製造業DXの推進とも言い換えることができますが、約5年経った今、新たな付加価値創出・社会課題の解決はできているのでしょうか。

生産プロセスに関する設備の稼働状況等のデータの収集を行っているかの調査では、2019年時点では51.0%の企業がデータ収集を行なっていると回答しています。しかし、2018年に実施された調査ではデータ収集を行なっていると回答した企業が58.0%と、2018年に比べ2019年は増加するどころかむしろ減少していることがわかります。現在では新型コロナウイルスの影響もあり、増加は見込めないと考えられます。

基幹系ITシステムの問題

日本企業の約8割が、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した基幹系ITシステムを抱えており、約7割の企業がこうしたシステムが製造業DXに支障をきたしていると感じています。支障をきたす理由として、経済産業省のDXレポートでは、「ドキュメントが整備されていないため調査に時間を要する」「レガシーシステムとのデータ連携が困難」「影響が多岐にわたるため試験に時間を要する」などの理由が挙げられています。

レガシーシステムとは、過去の技術や仕組みで構築されているシステムを指す用語です。このレガシーシステムが特に老朽化問題と結びついており、製造業DXに支障をきたしているといえます。レガシーシステムに関する問題として以下が挙げられます。

レガシーシステムに多くの工数を要してしまう

現在稼働しているITシステムには、数十年前の言語のものが少なからず存在します。これらのITシステムは、言語を扱えるエンジニアが高齢になり退職していくことで、時が経つにつれて少なくなっています。従って、技術ノウハウを持った人材が減少するのです。

知識のある人材が減少することで、レガシーシステムを運用・保守する難易度は高くなり、結果的に多くの工数を要することとなるのです。

レガシーシステムにIT予算が使われてしまう

DXレポートによると、IT人材が不足する数は2015年の約17万人から2025年には約43万人まで拡大する見通しであると報告されています。IT人材が不足しているにもかかわらず、レガシーシステムの運用・保守に工数を取られているのが現状です。

経済産業省の予想では、対策を取らずに時間が経過するとなると、2025年におけるIT予算の約9割がシステム維持管理費で占められると警鐘を鳴らしています。これは製造業全体が優先して取り組むべきプロジェクトであると考えられます。

生産設備の老朽化

問題はITシステムだけではありません。設備の老朽化も製造業DXに支障をきたしかねません。それならば、老朽化した設備は全て新しい設備に置き換えればいいのではないかと思ってしまいますが、そううまくいかないのが現状です。それはどうしてでしょうか?

考えられる理由として2つ挙げられます。

1つ目が前章でも説明したレガシーシステムの運用・保守に工数が取られていることです。製造業DXの推進には、レガシーシステムへの向き合い方を変える必要があり、運用・保守にかかる工数を減らす取り組みが求められます。

2つ目として、「設備投資額」の減少が考えられます。経済産業省が公式サイトで公開している「ものづくり白書」では、製造業の設備投資額の推移が公開されています。製造業の設備投資額の推移を見ると、2019年から大幅に設備投資額が減少していることがわかります。これにより、今後も新規設備の導入は難しくなることが予想されます。

2021年版ものづくり白書

出典:2021年版ものづくり白書

製造業DXをより推進していくために、老朽化の問題をどのように解決していくか

今後、製造業が抱える老朽化問題を解決していかなければ、製造業DXをより推進していくことは困難です。言い換えれば、老朽化問題を解決することができれば周りの製造業より一歩上に立つことができるのです。それでは、どのようにして老朽化を解決していけばよいのでしょうか?

ここでは、老朽化問題の解決方法について説明します。

レガシーシステムとの向き合い方

これは製造業に限った話はなく、レガシーシステムとの向き合い方を改める必要があります。DXレポートが公開された時点で、政府主導により問題意識や対応策を共有する流れはでき始めています。まずは、経営層が社内のレガシーシステムの現状を把握した上で、現行システムを刷新する体制を強化する姿勢を示すことが重要です。たとえ一般層がレガシーシステムの現状把握ができていたとしても、経営層の理解なしに現行システムの刷新を行うことは困難です。

同時に、製造業DXの実現に向けた人材育成やガイドライン作成、共通プラットフォームの構築を積極的に行っていく必要があります。現行のレガシーシステムを刷新することも重要ですが、デジタル社会の基盤強化も同時に達成しなければいけません。そのためには、製造業と深く関わるDX技術に対する情報収集と積極的な投資を怠らないことが重要です。

生産設備の刷新

現行レガシーシステムの刷新の他にも、生産設備の刷新も当然必要になります。高性能で生産性が高く、データの活用がしやすい最新の生産設備を導入するのが理想ではありますが、多額のコストがかかるため、簡単なことではないかもしれません。加えて、2019年からの設備投資額の減少により、さらに最新の生産設備の導入は難しくなっているかもしれません。

しかし、生産設備の刷新を行わないことで、製造業DXの推進が進まないというケースに陥ってしまいます。最新の生産設備の導入が困難である場合は、故障しやすい部分を新しい部品に置き換えるなどして、少しずつ刷新する選択肢を視野に入れることをおすすめします。

まとめ

DXのチェック

ITシステムや生産設備の刷新が遅れることで製造業DXに支障をきたすリスクがあるということがわかっていただけたかと思います。ITシステムや生産設備の刷新に積極的な投資をすることが求められている一方、現行のレガシーシステムの運用・保守に工数と予算を取られることや、新型コロナウイルスの影響もあり、設備投資額が大幅に減少していることが報告されるなど、さまざまな障害が発生していることも事実です。

自社の現状をしっかりと把握した上で、限られた時間や予算、設備投資額の範囲内で適切な選択をすることが、今後の製造業に求められています。選択次第では、製造業DXの推進を大きく左右するため、適切な選択をすることが重要となってきます。

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