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カーボンニュートラル(脱炭素)という言葉をテレビやネットで目にすることも多くなりました。世界的に温室効果ガスの削減が主張され始めたのは1980年代のこととなります。2015年のCOP21では温室効果ガスの削減目標が愚弟的に数値目標として示されることとなりました。日本でも2020年、菅元首相が所信表明演説において明言いたしました。 「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」

残り30年の間に脱炭素が加速していく社会になることは確実となりました。 そこで、ここでは 製造業界隈ではどのような影響があるのか 脱炭素にはどのようなメリットがあるのか といった点について深く考えていきたいと思います。

製造業のDXで注目されるカーボンニュートラルとは?

製造業DX 脱炭素
日本の産業全体の二酸化炭素排出量において、製造業の割合はどれくらいになるでしょうか。 実は約25%と非常に高く(2019年度)、エネルギー産業に次いで2番目の二酸化炭素排出量となっております。

https://www.nies.go.jp/gio/aboutghg/index.html

これは製造業において必要不可欠な工場の生産設備が電気を多量に使用するためであり、必然の結果とも言えます。そのため、製造業においては早急な取り組みが必要となることになります。では、実際に各企業はどの程度カーボンニュートラルに向けて取り組んでいるのか、どのような問題点があるのかを見ていきましょう。

脱炭素の現状と問題点

日本能率協会は製造業の企業に対し、カーボンニュートラル対応に関するアンケート調査を行いました。

https://jma-news.com/wp-content/uploads/2021/11/18c298918fb9739f24fe3a95c342b3a0.pdf

ここからは製造業における各企業の現状や、問題点が見えてきます。まず、調査対象企業の7割がカーボンニュートラルに関する全社方針が存在すると回答しています。その理由としては顧客からの評価に繋がるといったものが多くを占めています。「取り組み上の問題」としては 経済性と環境性の両立が図れないという回答が約7割 自社の技術革新が十分でない、サプライチェーンを巻き込んだ取り組みができていない、といった回答も多く寄せられていました。「状況の見える化」については 工場や事業所単位のエネルギー使用量の測定を 実施しているのは49.1%で、「計画中」「検討中」を含めると75%以上、という結果になっている。

「生産技術革新」に関しては 「製品の軽量化、小型化」の実施が19.5%と、「状況の見える化」に比べて他項目に関しても進んでおらず、現状では判断が難しいところとなる。「体制、人材育成面」では 「経営層主導による推進体制がある」 「部門をまたいだ推進体制がある」 「取り組みに関する責任と役割を明確にしている」 この3項目において、実施中とする企業は約20%となっており、実施見込みを含めると約60%という結果となった。

これらの結果から、 製造業全体としてはカーボンニュートラルを必要なものと認識し、取り組む意欲はある。 しかし、そのための技術開発や設備投資、サプライチェーンを含めた連携といった部分での問題があり、実効的な施策がとれている企業は半分に満たないといったことが読み取れます。経済的にも不安定な中で、設備の導入や新技術の開発といったところが高いハードルになってしまっています。では、ここからは如何にして効果的な施策を打ち出せばよいのかを考えてみましょう。

目標達成のためのPDCA

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問題解決のためにPDCAサイクルを回すことが重要であるというのは広く認知されたものではないでしょうか。PDCAサイクルとは課題解決のために、Plan(計画)Do(実行)Check(検証)Action(改善)を順次繰り返していくといったものになります。カーボンニュートラルのために具体的な施策を打ち出すために必要となるPDCAサイクルの考え方を見ていきましょう。

①Plan:現状の検証と、今後の計画作成

エネルギーが使用されている生産工程や使用状況を最初に確認します。ここで、現状の認識を各部門間で共有し、改善によるメリットとデメリットを明確に洗い出します。 メリットとデメリットを踏まえた上でその後の計画の作成に取り組む必要があります。事前に部門間で認識を共有することで、統一感を持って施策に取り組むことができるようになります。

②Do:実施

施策のための部門間の代表選定、各作業者に意識付けを行うための体制整備を勧めます。 具体的な数値目標(CO2排出量の減少幅、電気使用量の削減幅)も策定します。

③Check:検証

生産設備をモニタリングすることで、時間帯ごとのエネルギー使用量を確認していきます。 これは生産設備に取り付けることができる機器でデータを収集することで効果的に行うことができるようになります。データを収集し、各設備ごとに使用状況などと照らし合わせたエネルギー使用量を確認します。

④Action:計画の再考

集めたデータから、策定していた数値目標との差などを確認します。ここで更に追加の施策を考えて、追加の検討を行います。これらのPDCAサイクルを効果的に働かせるために必要となるものがEnpelやFEMSといったものになります。Enpelとは「組織が定めたエネルギー性能の定量的な値」であり、エネルギー性能を測る尺度であると考えることができます。 これを導入することのメリットは工場内の部門ごとに立場と目的に応じた値を設定することが可能となることです。それぞれの部門によって、必要とするエネルギー性能の項目は変わります。それを立場ごとに柔軟に変更することができるようになるのです。

FEMSは工場・生産設備のエネルギー使用状況の把握や、機器の制御を行うエネルギー管理システムを指します。FEMSを導入すれば機器の不必要な稼働や必要以上のエネルギー消費を特定することができます。これがわかれば、余剰エネルギーを他の設備に回すことや設備の稼働状況の見直しをすることで使用エネルギーを削減することができるのです。このように、デジタルシステムを用いた効率化はカーボンニュートラル達成のためには欠かせないものとなっています。目標達成のために製造業においてもDXは欠かせない時代となっています。

脱炭素のメリットとは

製造業が脱炭素を行う理由
ここまで、カーボンニュートラルにおける現状や課題点、取り組む際に必要となる考え方を検証してきました。では、カーボンニュートラルを目指すことで、実現することで、企業にはどのようなメリットが生まれるのでしょうか。ここでは「脱炭素がもたらすメリット」を大きく3つにわけて紹介していきます。

企業のイメージアップ(顧客・消費者向け)

経済活動を行う企業には社会貢献に取り組む姿勢が常に求められています。その企業はどのような形で社会をより良くしてくれるのか、消費者はそういった目線で企業を見ているのです。SDGsが注目される中で、カーボンニュートラルに取り組む企業はそれだけで消費者から良いイメージを持ってもらうことができます。信用力を高めることで長期的な売り上げ・利益の向上を図ると共に優秀な人材の獲得を目指すことができるようになるのです。

企業のイメージアップ(投資家向け)

現在、EGS投資と呼ばれる環境や企業統治に重きを置いた投資方法が一般的になってきています。カーボンニュートラルに取り組む企業は将来的な成長を見込むことができるという認識が投資家の中で出来上がっています。投資家から良いイメージを持ってもらえることは企業からすれば、安定した資金確保に繋がるので、資金調達が有利になってきます。

コスト削減

価格が変動しやすい電気料金や化石燃料に頼る割合を減らすことで、商品製造にかかる費用を削減することに繋がります。これは利益体質の改善にも繋がるので、企業の成長に直結するものとなっています。産業全体でカーボンニュートラルの普及が急がれる理由がわかってもらえましたでしょうか。現在の体制を切り替えることが要求されるので、そこには企業の持つ力も求められてきます。DXを推進することで、積極的な改革が進むようになっていくと望ましいですね。

カーボンニュートラルへの取り組みの事例紹介はこちらの記事で行っています。

【事例紹介】製造業DXを推進するカーボンニュートラルへの取り組み

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