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ここ数年で新型コロナウイルスが猛威を振るい、製造業も大打撃を受けています。多くの業界で採用数が減少し失業者が増加するなど、多方面から影響を受けていることを、皆さんも実際に耳にしたことがあると思います。

ここでは、経済産業省が公式サイトで公開している「2021年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)」の中で特に製造業における新型コロナウイルスの影響に関係する項目をピックアップして紹介します。また、従来から問題となっている自然災害の影響についても触れていきます。

新型コロナウイルスよる製造業DXの影響

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新型コロナウイルスの感染拡大により、製造業はさまざまな面から打撃を受けています。これは製造業だけでなく、おおむねの業界は影響を受けたといっても過言ではありません。製造業においては、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が停滞している企業も少なくありません。

ここでは、新型コロナウイルスによって、製造業がどの程度の影響を受けているのか、グラフを用いてわかりやすく説明していきます。

業績の動向

ものづくり白書では、まず業績の動向について取り上げています。グラフを見ていただければわかる通り、国内外問わず、製造業各企業において売上高・営業利益ともに減少傾向にあります。新型コロナウイルスが流行り始めたのが2019年の後半ですが、2019年から徐々に減少傾向となっているため、結果が顕著に表れていることがわかります。

さらに今後3年間の見通しについても、売上高・営業利益ともに減少傾向であることがわかります。ものづくり白書の中では、先行きが不透明である状態が続いているという記載があり、今後も売上高・営業利益の減少傾向は続く可能性が高いと考えられます。

出典:2021版ものづくり文書

出典:2021版ものづくり白書

設備投資の推移

製造業の設備投資額も2019年を境に大幅に減少していることがわかります。2020年に一度立ち上がりを見せましたが、2020年後半に再び減少しています。今後3年間の見通しについても減少傾向であり、新型コロナウイルスの影響を受けていることがグラフを見てわかります。

今後の先行きが不透明なこともあり、今後も設備投資は控える傾向にあることが、ものづくり白書でも述べられています。

設備投資の推移

出典:2021版ものづくり白書

事業に影響を及ぼす社会情勢変化

新型コロナウイルスの影響が社会情勢に大きな変化をもたらしていることは、皆さんご存知であると同時にグラフからも読み取ることができますが、新型コロナウイルスの影響以外にも多くの要因が関わっていることがわかります。

「米中貿易摩擦」については、今後の動向次第では社会情勢変化の割合に大きく影響してくる可能性もありますし、「大規模な自然災害」については、いつ大災害が起きてもおかしくはありません。従って、これらは事前に発生や変化を想定することが難しく、柔軟に適応していく必要があります。

事業に影響を及ぼす社会情勢変化

出典:2021版ものづくり白書

雇用・労働の現状

製造業の就業者数は、2002年の1202万人から2020年の1045万人と、約20年間で157万人減少し、全産業に占める製造業の就業者の割合も減少傾向を見せています。(図表2-1)

また、若年就業者数についても、2002年の384万人から2020年の259万人と、約20年間で125万人減少しています。これらは新型コロナウイルスの影響ではないかもしれませんが、新型コロナウイルスの影響も重なることで、若年就業者数が今後さらに減少する可能性が高いことが予想されます。(図表2-2)

雇用・労働の現状

出典:2021版ものづくり白書

新型コロナウイルスの感染拡大による製造業の休業者数対前年同月差の推移に関しては、緊急事態宣言が発出された2020年4月に急増していることがわかります。対前年同月差では、2020年4月で33万人も増加し、その後落ち着きを見せていますが、直近では3万人増となっています。

対前年同月差

出典:2021版ものづくり白書

人材を取り巻く環境変化

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて実施した雇用調整施策を見ると、企業規模はかかわらず、「一時休業」や「残業の抑制・停止」、「生産調整」などの雇用調整を行っていることがわかります。それに比べ、「パートなど非正社員の雇止め」や「正社員の解雇や希望退職」の解雇・雇止めによる雇用調整の割合は少ないことがわかります。(図表2-4)

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて実施した人事労務管理施策を見ると、おおむね大企業の取り組みが進んでいることがわかります。特に、「出張の禁止・制限」「リモートワークの導入・活用」の割合が高く、新型コロナウイルスの感染拡大により、非接触が求められているようです。中小企業では、「特に実施していない」という割合が28.3%と大企業の約5倍を占めています。(図表2-5)

人材を取り巻く環境変化

出典:2021版ものづくり白書

デジタル技術の活用状況と働き方の変化

製造業では、年々製造業DXの推進に力を入れる企業が増えてきています。製造業DXを推進させるためには、データやデジタル技術を活用して、製造プロセスから出荷後のデータまで一元管理し、現場にフィードバックを実施することが求められます。

実際にものづくりの工程・活動におけるデジタル技術の活用状況を見ると、約半数が「活用している」と回答しており、「活用を検討している」を合わせると約7割を占めることになります。グラフを見ても分かる通り、製造業DXを推進する企業は確かに増えてきています。

デジタル技術の活用状況と働き方の変化

出典:2021版ものづくり白書

製造業DXにも影響をもたらしている自然災害について

製造業への影響は新型コロナウイルスだけではありません。従来からの課題でもある「自然災害」です。2011年に発生した東日本大震災は、いまだ皆さんの記憶にも新しく残っていると思います。東日本大震災ほどの大規模災害でなくても、最近では台風や地震、豪雨など、さまざまな自然災害が日本中を苦しめています。

ニュースでは、自然災害の影響として食品に関する被害が大きく取り上げられていますが、製造業でも自然災害によって被害が発生しており、製造業DXにも影響をもたらしているのをご存知でしょうか?ここでは、製造業における自然災害によって発生する影響についてご紹介していきます。

製造業の中小企業に求められているBCPとは?

BCPとは、事業継続計画(Business Continuity Plan)を略した用語を指します。BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。引用:1.1 BCP(事業継続計画)とは-中小企業庁

近年では、当たり前のように台風や地震、豪雨などの自然災害が発生しており、さらに新型コロナウイルスの影響も重なり、製造業では大きな影響を受けています。さまざまな危機が起こりうる今、拠点の数や規模が限られる中小企業には、幅広いリスクを想定した特にBCPの策定が求められています。

交通インフラによるサプライチェーンへの影響

台風や地震、豪雨などの自然災害は、交通インフラにも影響を与えます。交通インフラが滞ることで、道路の通行規制、駅・空港の機能停止。部品が届かず、工場が稼動できないといった問題が発生し、大企業・中小企業問わず、大打撃を受けることになります。実際に、東日本大震災の発生により多くのサプライチェーンが影響を受けることになりました。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響としても、一時期海外への輸出入ができないことにより、さまざまな支障が発生した事例を皆さんもご存知だと思います。交通インフラによるサプライチェーンの影響を受けないためにも、BCPの策定は重要となります。災害が発生したときに、「被害を最小限に抑える」「復旧が早期になる」などの効果が期待できることから、BCPを策定しているかどうかは、他社との取引の開始や継続を検討するにあたり大きな判断材料になります。

まとめ

新型コロナウイルスの感染拡大によって、製造業は大きな影響を受けました。従来から自然災害の影響により少しずつ製造業の中でも危機を感じ、BCPを策定・運用している企業が存在していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によってさらにBCPの策定を求める動きが強まりました。

製造業DXの観点からも、新型コロナウイルスの影響は問題視されており、製造業DXの必要性もより増したのも事実です。新型コロナウイルスや自然災害の影響を最低限に抑え、製造業DXを推進するためにはBCPの策定・運用が重要になってきますので、ぜひ検討していきましょう。

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